さあ離乳食の時期も、いよいよ最後のステップに入りました!
生活リズムも整い、朝.昼.晩の3食になります。そして、咀嚼の基礎を固める大事な時期にもなります。完了期には、1日分のエネルギーの栄養の殆どを離乳食から摂れるようになります。個人差はありますが母乳やミルクの量も次第に減っていきます。ですが一度にたくさん食べられないので、1日1〜2回補食(おやつ)で栄養を補って下さい。お菓子ではなく、おにぎりなどが適していますよ!
※咀嚼(そしゃく)とは、食物を細かくなるまでよく嚼む事です!
↓↓[初期編(5〜6ヵ月頃.ゴックン期)] の記事はこちら!↓↓
離乳食のススメ方[初期編(5〜6ヵ月頃.ゴックン期)]
↓↓[中期編(7〜8ヵ月頃.モグモグ期)]の記事はこちら!↓↓
離乳食のススメ方[中期編(7〜8ヵ月頃.モグモグ期)]
↓↓[後期編(9〜11ヵ月頃.カミカミ期)] の記事はこちら!↓↓
離乳食のススメ方[後期編(9〜11ヵ月頃.カミカミ期)]
★スタートの目安.サイン
- 食べものを奥歯でかじり取って食べられる。
- 顎を前後左右に動かして食べる。
- 手づかみ食べが上手になり、食具に興味を持つ。
★ススメ方
- 大人の食事を利用して、薄味にしたりと献立に変化を付けたり楽しい雰囲気で進める。
- 手づかみ食べをしやすいようしたり、食材を食べやすい大きさにしたり工夫する。
- おやつは食事で摂りきれない栄養を補うのに大切です。1日1〜2回、時間と量を決めてあげてもよいでしょう。
- 暑い時や汗をたくさんかいた時は、水分補給に配慮しましょう。
★固さの目安
- 肉団子や煮込みハンバーグくらいの固さが目安です。
- 軟飯から始めて、慣れてきたら大人と同じご飯で大丈夫です。
- 大きさは7mm〜1cm角を目安とします。ただ練習の為にも、形.固さ.大きさにバリエーションをつけ薄味にして下さい。
※弾力のあるものや固すぎるものは避けましょう。
★食べ方の目安
- 舌や唇、顎を自由自在に動かせるようになる。
- 歯が生えてくると同時に前歯で食べものを噛み切る事ができ、奥歯で噛み砕いたりできるようになる。
- 1日3回の食事リズムを大切に、生活リズムを整える。
- 手づかみ食べにより、自分で食べる楽しみを増やす。
★一食量の目安
- 穀類→軟飯.ご飯(80g)
- 野菜.果物類→40〜50g
- 魚.肉類→15〜20g
- 豆腐→50〜55g
- 乳製品→100g
- 卵→半分くらい
※衛生面に十分配慮して食べやすく調理したものを与える。
★手づかみ食べの大切さ
【赤ちゃんにとってとても重要!】
目で見て確かめて、手指で掴んで、口まで運んで口に入れるという一連の行為は、赤ちゃんの摂取機能の発達に繋がります!
【手づかみ食べのメリット】
・手で食べ物に触れることで固さや温度を知る
食材に直接触れることで、固い、柔らかい、温かい、冷たいなどの感覚を覚え、脳への刺激になります。触って捏ねてちぎって…と遊んでいるようにも見える行動ですが、色々な刺激や経験を吸収しています。
・食べることへの意欲へ繋がる
自分で食べられた!という達成感は食べ物への興味、意欲へと繋がります。スプーンではなかなか食べてくれない赤ちゃんでも手づかみ食べなら食べるというお子さんもいます。
・集中力を養う
指先が発達途中の赤ちゃんには小さいものを掴むのも難しいことです。つるつる滑ってしまったり、力加減が分からずに握りつぶしてしまったり…。掴むこと、口に運ぶことを通して集中力を養えます。
・手づかみ食べはスプーンや箸を使うための練習
手づかみ食べの食事は、スプーン、フォークを持つための練習期間です。『汚れるから』と持たせようとせず、小さなオニギリなどで工夫して食べやすいメニューを用意してあげて下さい。
※繰り返すうちに、スプーンや食具にも興味.関心が出てきます。使っても、使わなくても食卓に並べておいて下さいね!
※食事前には、赤ちゃんの手をしっかり洗い、衛生面にも気をつけましょう!
★離乳食にNGな食材
【食中毒の恐れがある食べ物】
まだ免疫力が十分に備わっていない赤ちゃんの体は、とても敏感です。特に生魚やハチミツといった食中毒を起こす恐れのある食べ物は、避けましょうね!
《生魚》
細菌によって食中毒を起こす可能性があります。
生魚は、離乳食を完全に卒業してからにしましょう。
《ハチミツ》
赤ちゃんにとって、ハチミツは非常に危険な食材です。
1歳未満の赤ちゃんがハチミツを食べると、ハチミツに含まれるボツリヌス菌による食中毒にかかってしまう恐れがあります。
ハチミツを含む飲み物やお菓子・食品もNGですよ。
【喉にひっかかりやすい食べ物】
・噛みにくい物
→お餅・一口サイズのこんにゃく等できた硬めのゼリー
・詰まりやすい物
→ミニトマト・豆類・飴・ブドウなどにも注意しましょう。
※咀嚼がまだちゃんとできない赤ちゃんは、誤飲して窒息事故を起こすことがあります。
いつもは、しっかり噛んでいても何かの拍子で詰まらせる場合もあります。食事は、落ち着いた穏やかな環境で食べましょう。離乳食は、赤ちゃんが食べやすい硬さ・大きさのものを与えましょう!
【糖質・脂質・塩分が高いもの】
チョコレートやアイスクリーム・スナック菓子など、糖質・脂質・塩分が高い食品はできるだけ控えましょう。
【食品添加物を含む食材】
加工食品には、保存料や着色料・香料などの食品添加物がたくさん含まれており塩分も多く含まれています。特に、ハム.ウインナー.ちくわなどです。
【要注意!!アレルギーを起こしやすい食べ物】
アレルギーを起こす可能性の高い食材は、赤ちゃんの体調が良いときに食べさせて下さいね。体調が悪くなった場合を考えて、病院の空いている日の午前を選ぶとよいでしょう。最初は必ず少量から始めて、様子を見ながら食べさせてみてください。
※アレルギー表示義務7品目
卵・乳・小麦・落花生・エビ・そば・カニ
《卵》
以前は7〜8ヵ月からとされていた卵黄は、今は5〜6ヵ月からになりました。しっかり火を通した黄身を少量からスタートしてみて下さい。全卵を与えるのは、生後9カ月を過ぎてからにして下さい。
《小麦》
小麦は生後7~8カ月を過ぎてからにしましょう。最初は、パンやそうめん・うどんなどを細かく刻んで、スプーン1杯より少ない量で試してみましょう。
《落花生》
落花生(ピーナッツ)は、離乳食期には避けてくださいね。
1歳を過ぎてから、ペースト状のものを野菜と和えたりして少量から与えましょう。
《エビやカニ》
食べてから、すぐにアレルギー反応が出やすいので、離乳食期は避けたほうがいいでしょう。
離乳食完了期の1歳半以降に加熱したものを少量から試して下さい。
《そば》
アレルギーが出やすいので食べさせるのであれば、離乳食を卒業してからにしましょう。
最初はそば湯を一口だけ飲ませてみるか、よく茹でたそばをほんの一口だけ食べさせてみてください。
★まとめ
この時期は、歯応えが楽しめるようになり、ようやく大人と同じように食卓に並ぶことができます。『食事=楽しい』という気持ちを教えてあげられるように、家族揃って笑顔の溢れる食卓作りを心がけましょうね!!
職歴 保育士20年
資格 保育士資格*幼稚園教諭二種免許
今まで経験してきたことを存分に発揮していきたいと思います。
子どもの秘めている力を引き出して、職員、保護者と共に喜び笑い合える環境作り、しっかり寄り添う事を大切にしながら日々奮闘中!